これまでブログで紹介してきました
「G住宅改修」が、ほぼ竣工の運びとなりました。クライアントのご厚意により、内覧会を開催させて頂くことになりましたのでご案内致します。
築40年で10年以上空家だった地下1階RC、地上2階木造住宅のスケルトン改修です。劣化した躯体の補強、補修を行い、外壁は角波鋼板を用いて、耐震補強を兼ねた新しい工法で仕上げています。構造的特徴が多くあり、構造設計者が主催する形の内覧会となっています。
日時:3/29(土)13:00~17:30
場所:東京都品川区(五反田駅より徒歩10分)
内覧ご希望の方は下記からご連絡下さい。
詳細の案内状をお送りいたします。
http://www.moriyoshi-a.com/contact.htmどうぞ宜しくお願い致します。
今日から3日間、下記イベントに参加します。
「第27回未来をのぞく住宅展」場所:
板橋区立グリーンホール東京都板橋区栄町36-1
3/21(金) 12:00~18:00 入場無料
3/22(土) 11:00~18:00 入場無料
3/23(日) 11:00~17:00 入場無料
当方もこれまでの作品のパネルと模型を展示します。
終日会場にいますので近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

少し前になりますが2月の終わりに「中庭のある二世帯住宅」が竣工し、お引き渡しをしてきました。去年の9月半ばに始まり、クライアントである大工さんの仕事の速さもあって、延床約45坪の二世帯住宅が約5ヶ月で出来上がりました。工務店から当事務所を指名して頂き始まった物件で、木造2階建て、無理ない構造、素直な形、素直な納まり、ローコストを命題として進められました。


計画としては、二世帯の繋がりを中庭を通してつくっていますが、ダイレクトに繋げるのではなく、中庭に出れば、或いは中庭を通して見れば、お互いの気配が感じられる関係性となっています。世帯間としてこれくらいの距離感が良いだろうとのことで、クライアントと模型や図面で確認しながら決めていきました。



同時に中庭は、縦長の敷地において、両世帯に採光通風を確保する外部空間になってます。

コストを下げるために建物形状も素直な形としていますが、さらに普段使わない既製品の外壁材を使ってさらにコストダウンをはかりました。金属系サイディングボード(ガルバリウム鋼板がサイディングに貼ってある製品)ですが、アルミサッシとの取り合いや、外壁同士のジョイントの形状などをうまく処理すると、既製品感は感じられなくなりました。

内部建具は既製品を使わずにシナ合板で製作しています。今回二世帯で数も多く、建具職人さんが入っても無駄がないので既製品よりも安くなっています。このあたりは工務店の考え方にも寄るのだと思いますが、設計者としては製作のメリット(寸法に自由度がある)を生かして計画できました。


門扉も既製品ですが、塀は左官仕上げにして質感や意匠のバランスを取ってみました。
いろんな発見もあり大変有意義な日々でした。クライアントである大工さん、ご家族の皆さん、工務店の監督さん、そして素晴らしい仕事をされる職人さん達に感謝致します。どうも有難うございました。

ブログでの報告が飛んでしまいましたが、静岡でやっていた住宅のリノベーション「静岡の住宅」がほぼ工事を終え、先日設計検査に行ってきました。新しいLDKと45年前に施工された既存の廊下が、大きな引違い戸を挟んで並んでいます。その新旧の対比を見せることが今回のリノベーションの特徴となっています。
新設した木製建具や枠はクリア塗装として、既存の空間の飴色になった木部とあえて対比しています。この新しい木部も経年で色が移り変わっていきますが、何年後かに見る新旧の対比も今と少し違った見え方で楽しいものになっていると想像します。

こちらはリビングです。検査では残工事の確認と、若干の塗装色の調整や外壁仕上げの補修などをお願いしました。
今週末に引き渡しです。

「G住宅改修」の現場監理に行ってきました。足場がとれて外観がみれるようになりました。外壁はガルバリウム鋼板の角波板ですが、耐震補強を兼ねています。
大学で実験をして耐力を確認したものです。

先々週のまだ足場があるときに屋根にも上りました。改修前はなかったトップライトが施工されています。

トップライトから1階のリビングまで光が落ちますが、そこに新旧の梁があって空間を彩っています。光はさらに階段を通して地下まで降りるように設計しています。
長かった改修工事ですがもうすぐ竣工です。