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予算内に納める事、工事に不安を残さないこと

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先日新しい住宅物件「House SS」の工事が始まりました。
場所は都心に近い住宅密集地で敷地面積が約30坪、第1種低層住居専用地域です。建坪率が40%と厳しく、地下1階地上2階として延床面積約37坪で計画しました。

東京での工事費の高騰ぶりは多方面から耳にします。今回の物件でもまずは想定の予算を幾らに設定するかが難しいところでした。
想定予算を低く見積もると後で困ることになります。今回は地下がRC、地上が在来木造ですが、以前の坪単価試算より、RCは3割増し(地下を考慮して)、木は1.5割増しで試算して金額を出しました。その上で見積調整で抑えられればさらに抑える考えで進めました。
実際に競争入札すると、この試算を多少オーバーした金額が各社共出てきました。その上で見積書を細かく査定し、設計内容も少し見直し減額調整を経て、最終的に元々の試算通りの金額に納まりました。
このように、想定金額の設定、実際の見積後の金額の調整は、設計者しか出来ない重要な仕事です。

予算内に納めるためには、最初に安く見積もらないことが大変重要だと思います。
実際、最初に想定金額を申し上げると「高い」と思われがちです。けれども比較されている低い金額の根拠が、専門家が出している数字ではなくメディアや不動産屋からの情報、工事費高騰前の情報、あるいは一戸建ての住宅以外の情報だったりする事が往々にしてあります。
最初の想定予算は、東京に限らずその地域での現在の状況と、物件の条件毎の正確な情報をきちんと整理して説明し、納得してもらうことが重要です。その上で、見積査定、設計見直しなどを手を抜かず行う事が予算内への道筋になると思います。


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あとは見積用の図面に不確定内容を無くす事も重要です。不確定要素があると金額も不確定です。見積時は低く想定していても、施工中に増額を要求される場合があります。今回は見積用の図面がA3で115枚となりました。工事を問題無く進めるためにも、見積時に出来るだけ図面を描くようにしています。そのような正確な図面も、工事終了時でも増額が無く、予算内に納める必要事項だと思います。
図面を正確に必要分を揃えることは、手間と時間がかかりますが、工事が始まると実は監理内容が非常に軽減されます。設計と監理のトータルで作業手間を考えると、図面を最初に揃えていることの方が少ない手間となっている事が多いです。
施工会社も図面を見れば工事内容が分かり、設計者としても監理が明快で楽です。これが「工事に不安を残さない事」にも繋がっています。


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このような過程を経て、先月工事契約を行い、先日地鎮祭をして無事着工しました。


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工事はまずは杭打ちからです。世間では何かと大騒ぎですが、きちんと確認すべき事をすれば心配はありません。


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施工前に「杭施工計画書」を出しもらい事前チェック。着手時には現場で杭の「受入検査」を行い、寸法と品質表を確認。そして工事中は作業工程の中で必要な課程で目視確認、数値確認。施工後は「施工結果報告書」提出を依頼し、最終的には「地盤保証書」を出してもらいます。
少々口うるさいくらいに行いましたが、杭や基礎は後でやり換えが殆ど不可能なので、不安材料を残さないことが重要です。


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このようなスタートを切った「House SS」の工事ですが、これから出来上がっていく課程が楽しみです。














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農大アカデミアセンター拝見

週末は近所の東京農大の学祭に行ってきました。ここの学祭は学外の人が行ってもかなり楽しめます。農大生がつくった野菜や米、そして植物などが売られていて、まるで市場での買い物をしているように楽しめます。学祭自体も「収穫祭」と呼ばれています。建物内は学生が多かったですが、外はおそらく学生以外の人の方が多いように思いました。老夫婦や家族連れ、また子供が走り回ってる情景が印象的でした。


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さて、写真はうってかわって建築的ですが、農大キャンパス内に「農大アカデミアセンター」という建物があります。久米設計の設計、清水建設施工で、2014年10月号の新建築に載っているようです。この建築は色々見所があります。まずこの写真はエントランス入った中心にある吹き抜けです。ふと存在感を感じて見上げたらこのような空間でした。


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また外部の見上げもこのようになっています。三角形を構成している線は目地かな?と思っていたらバルコニーの下がり壁を支えるスチールのトラスでした。明らかに見上げを意識したデザインになっています。


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下の層はこのようなファサードです。特注のレンガ(おそらく)を積層させたダブルスキンの外壁です。


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美しい建築です。農大の「収穫祭」、とても楽しませてもらいました。





Double Wall House 竣工写真撮影

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先日竣工写真の撮影のため、「Double Wall House」にお邪魔してきました。
撮影はプロのカメラマンが行って後日挙がってきますが、私自身もいくつか撮りましたので実際の生活されている状態をご紹介しておきます。この時期は空気が澄んでいて撮影にとても適しています。当日も雲一つ無い晴天で絶好の撮影日和でした。


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こちらはアプローチ廻りです。手前がオーナー住戸用、壁を隔て奥がテナント用です。オーナー住戸用の玄関扉は鉄の骨組に無垢の木を張って製作した自動扉です。玄関の中に自転車と趣味のサーフボードを入れるため自動扉にしています。延焼線といって防火扉の規制がかからないようにRCの袖壁位置を決めているので、このような木製の扉が実現しています。


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こちらはテナント側のアプローチです。壁にSUS焼付け塗装で製作したL字のサインパネルを設置しました。テナントは1階と2階にあるのでこのように2段に分けています。テナントが決まるとこちらにサインが施されます。


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こちらは屋上です。Double Wall HouseはこのようにRCの壁を2重に廻しています。この間のスペースが庭となっています。


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こちらは4階のリビングです。お引き渡し時と殆ど変わらないかたちで使っていただいています。光に満ちた庭があるのですが、2重の壁なので廻りからの視線がカットされていて、常にブラインドを下ろさずオープンで眺められます。ブラインドの有無が開放感に大きく関わります。


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庭と室内との関係はこのようになっています。外側のRC壁の存在が、プライバシーと静寂をもたらしています。同時に圧迫感が無いように高さと広さを決めています。


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こちらは書斎コーナーです。このような形で使っていただいています。


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こちらは室内階段。


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下の階、3階の子供室です。4階の庭が吹き抜けて下の階まで続いていて、子供部屋に並列して庭が存在しています。よく友人を呼んでこの庭で遊んでいるとお聞きしました。ご近所への迷惑を気にせずに遊べるのでとても重宝しているとの事です。


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夕景も撮影しました。照明計画も陰影が美しく見えるように計画しています。
正式な竣工写真が楽しみです。





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Author:森吉直剛アトリエ
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